反出生主義の私が子供を産んだら3
出産してからもうすぐ11ヶ月。
1年近く経って、どう心境の変化があったか。
普通。かなり普通だ。
どう普通かというと、望んで子供を産んで育児している人たちと同じように大変な思いと楽しい思いを育児から得ている。
夫婦とも職場復帰した。
子供が保育園に行き出した。
育児と仕事両立できるか心配していたけど、杞憂だった。
仕事に没頭している方がずっと精神的に楽だった。
しばらく離れていた我が子と会うのは嬉しい。
基本的に寝不足ではあるけど、子供と常にいるより精神的にはずっとマシだった。
最初の頃にあった葛藤はもうずいぶん遠くに感じる。
劇的な変化があったわけではない。
日々の生活を積み重ねながら、その葛藤を一旦脇に置き、徐々に、少しずつ受け入れて行った。
予想に反して、私は自由だった。
夫は対等に育児をするから、復職しても週に一日は完全に休めた。
無理だと思っていた旅行も、手間隙はかかるものの子連れで問題なく行けた(最近はコロナ禍で行けないけど)。
妊娠してからブクブクに太った体は、あっという間に元に戻っていった。
時間的にも精神的にも身体的にも身軽でいられた。
私が楽しく仕事をして、正しく遊んで、自由に生活しているのを子供に見せられたら
子供は未来に希望を持ってくれるだろうか。
子供は「産まれてきて良かった」と思ってくれるだろうか。
自分の人生を幸福だと思えて、環境が変わってもそれを継続・構築していける手段を身につけさせ、自立させるまでが私の義務。
彼の望む人生を歩めるよう、精一杯サポートする。